マツダCX-3 ~まさかの大失策~
デミオの市場をCX-3が食い散らかす図式では完全なミステークでしょう?
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正式販売開始前の情報がいろいろ入るようになった。期待が大きいだけにリアルな情報に接すると残念なことも増えそうだ。
結論を言ってしまえば、”マツダとしては”完全な失敗作となった。”マツダとしては”という意味は、デミオとCX-3がかなり大きく重複するコンセプトになってしまったことだ。昨年、賞をとったデミオ販売が年末には早くも失速。その原因が正にこの点にある。CX-3はデミオの高級グレードモデルに過ぎないことだ。
コンパクトSUVを期待していた向きは恐らく殆どがそっぽを向けるだろう。自動車雑誌も2月から4月くらいまでは提灯記事(ちょうちんきじ)が並ぶだろうが、早々に袋叩きに遭うだろう。
全くふざけた話、外寸はデミオより広くて内寸は狭いなんてユーティリティ放棄したSUVがあるものか。
ごく一部のユーザーの声をとって車高を抑える愚を犯したり。どうして「サイレント・マジョリティ」を無視するんだろう。
スポーツの意味も履き違えている。オンロードスポーツならデミオでもロードスターでも玉は揃っているのに、どうして同じエリアにレイアウトするんだろう。
素人でも分かる愚をプロがやっている。魂動(こどう)デザインが当たったことで返ってデザインが見えなくなっている。
CX-3は売れるだろうが、その分、デミオは停滞し、下手すればロードスターの売れ行きもスポイルする。
⇒実際は逆にCX-3を買うべきユーザーもデミオに流れたようだ。最大の理由は非常識なプライシング。
依然として、マツダはCX-5の下位クラスのコンパクトSUVのエリアは穴が開いたままだ。プロダクトミックスの大失敗。
開発主任のインタビューでは、ホイールベース以外は自由にやっていいといわれたらしいが、ここまで愚かしいデザインをやるとは誰もが思わなかっただろう。デザイナー失格だろう。コンパクトSUVの勘所は高さを如何処理するかに掛かっているのに、最初から倉庫式車庫を持ち出して車高へのチャレンジを放棄するなんて弱腰、逃げ腰、話にならない。魂動(こどう)デザインはまだまだ薄っぺらいものだと示したようなものだ。
結果、マツダではCX-5の売れ行きが堅調に推移の図式になるだろう。
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コンパクトSUVを求める人は従来どおりホンダ-ヴェゼル、スバル-VX、日産ジュークあたりに流れるしかない。何れも素晴らしい小型SUVだ。これらにCX-3が割ってはいることはない。車高も最低地上高も低いCX-3はオンロード性能、雨、雪、風には強いが、悪路に出たら軽のハスラーの後追いすら出来ないだろう。ユーティリティ性能も低いから、アウトドアを楽しむにも持ち出す道具は控えめにならざるを得ない。
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結局、最初に持った疑問・不安が的中してしまったということだ。車高とリアの処理が出鱈目。というか、何を作ったの?という基本的な疑問しか残らない。
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データ:
- プレス発表では月間3000台の販売が計画されている。
- http://www2.mazda.com/ja/publicity/release/2015/201502/150227b.html
- 販売実績は自販連のホームページで確認できる。
- http://www.jada.or.jp/contents/data/ranking.html